扁平足- へんぺいそく -
扁平足は、
足の裏にある三つのアーチのうち主に縦アーチが失われることにより、足裏がほぼ平らになる状態(扁平)を指します。
扁平足は足裏の機能の一つである衝撃吸収機能が失われ、歩行や立っている時に痛みをうみ、つかれやすいなどの日常的な不快感が生じやすくなります。また現代日本人の場合、偏平足(縦アーチ)の低下と同様、開帳足(横アーチ)の低下が同時におこっている方も多くみられます。フットプリントなどを用いた足底圧やアーチの分析を行ったうえで、適切な靴選びをすれば改善することが多いです。
原因足の変形や病気、トラブルの原因は?
「なぜ?」「どうして?」そのようになるのでしょうか?
遺伝的要因
偏平足は遺伝的に引き継がれることが多く、家族に偏平足の人が多い場合、子どもも偏平足になる可能性があります。筋力の低下
足のアーチを支える筋肉が弱くなることで、アーチが崩れやすくなります。特に加齢や長期間の不活動が原因となることがあります。靴の選択
不適切な靴や合わない靴を履いていると、足に負担がかかりアーチが崩れる原因になります。外傷や病気
足に外傷(高いところから飛び降りたなど)や病気(例えば糖尿病や神経疾患)があると、足のアーチが崩れることがあります。
(1)小児外反扁平足
乳幼児の足は足底脂肪組織が厚いため扁平足のように見えますが、成長とともに脂肪が減少し、筋肉へと命令をつかさどる中枢神経の発達や筋力の増大に伴って徐々にアーチが見えるようになり、3歳から7歳くらいまでにアーチが完成します。まだこのくらいの年齢では足は未完成な状態なのです。
外反扁平足の多くは運動発達の途上で一時的にみられる症状です。
なかには病的な外反扁平足も見られます。
ダウン症候群などの前身の間接支援に関連するもののほか、運動発達遅滞や肥満に関連するものもあり、非常に様々です。
先天性の重症例で距舟関節の脱臼が見られる場合は垂直距骨と呼ばれます。
基本的に、成長の途上で一時的に見られる外反扁平足は、筋力や、未発達な運動プログラムが原因で、反張膝・X脚の合併が多く見られるものです。
反張膝とは膝の過伸展(反るほどに伸びすぎている状態)をさしますが、膝の伸展に限界があることを利用してひざを伸ばす筋力を使わずに膝伸展位を保っています。
安定して立った状態を保持する十分な筋持のない小児に多くみられる。最近では成人にも多くみられます。
(2)青年・成人の扁平足
学童期の扁平足は、ほとんどが自然に治ってしまうが、思春期以降、そのまま偏平足に移行することもある。
肥満や妊娠による体重の増加、人体や筋の弱化などでこの症状を表すこともあります。
立ち仕事の人、とくに硬い床上での長時間の立っている状態が続くと、足の筋肉の緊張が緩み、縦のアーチが崩れだします。
踵骨は外反し距骨が内側に倒れ込んで縦アーチも横アーチもなくなってしまう。重症のもので変形性関節症の状態となることもあります。
症状どのような特徴や、
どういった症状があらわれるのでしょうか?
足の痛み
特に足底やかかとに痛みを感じることが多いです。立ちっぱなしや歩きすぎによって痛みが強くなることがあります。タコや魚の目を併発することも多く、結果痛みにつながることもあります疲れやすい
アーチが崩れることで、足のクッション機能が失われ、長時間の歩行や立位で疲れやすくなります。足の不安定感
足のアーチがなくなることで、足が不安定になり、転倒しやすくなることがあります。膝や腰の痛み
人間の足裏のアーチがくずれることにより、膝や腰、背中に余分な負担がかかり、痛みを感じることがあります。足甲の低下
アーチの崩れから足の甲が低下し、靴は本来靴紐やベルト、はきぐちのタイトさをもちいて足の甲で固定しますが、その抑えが難しくなります。ようは靴の中で足が動きやすく、靴の中で足が暴れぶつかることが多くなります。
扁平足は足のアーチの低下により発生します。
このアーチは体にかかかる衝撃を緩和するバネのような役目を担っていますが、これらが低下し、バネの機能がなくなることで吸収しきれなくなった衝撃は足から膝、腰へと体中へと波及します。
一般的には疼痛があり、持久力や瞬発力、あるいはバランス力などの運動能力が低下し、肩、腰、膝など体全体のアライメントも崩し、腰部、大腿部、下腿部に疼痛をきたし、さらに第二、第三中足骨骨頭に負荷が多くかかるため多くかかるため、足底部に胼胝を発生させることもあります。
ただし偏平足にも症状のない、無症候性偏平足があり、個々の身体運動能力の違いやライフワークの違いがあるために生活に支障なく過ごせることもあって、形態の変化と疼痛状態が必ずしも一致しない場合が多くみられます。
内側縦アーチのドーム構造全体の低下につながるため、開張足や外反母趾、さらには足底部に胼胝を併発させることが多い。
靴での対処足のトラブルに、靴ができること、
飯島屋靴店ができるサポートは?
適切な靴の選択
足のアーチが失われているため、インソールでもアーチサポートが適切に行われている靴を選ぶとよいです。ただ闇雲にアーチサポートの靴が良いわけではなく、ご自身の足に合った靴を選ぶことが大切です。条件としてはサイズや幅が足に合っていることも大切ですが、カカトをしっかりささえるヒールカウンター。指がしっかり使える足型に近い形を持った靴が適切です。インソールの使用
偏平足の足には、落ち込んでしまい正常ではないアーチの状態を正しい位置に近づけてあげることが重要です。足のアーチをサポートする機能を持ったインソールを使用することで、横アーチや縦アーチを保持し、場合によってはインソール全体に傾きを付けることで足の配列をコントロールします。タコや魚の目にお悩みの場合は表面の素材を工夫して痛みを軽減することも大切です。足底筋の強化
偏平足を改善するためには、足底の筋肉を強化するエクササイズが有効です。足指を使った運動や、足底をマッサージすることで、筋力の回復を助け、アーチをサポートすることができます。医師や専門家の相談
症状がひどくなる前に、整形外科医や足の専門家と相談することが重要です。自分の足に合った靴やインソールを選ぶことが最も重要です。
偏平足の対処法は、痛アーチの低下に関しては、アーチを正常な状態に矯正、もしくは抜本的な治療することは現実的でなく、あくまでもインソールや補装具を用いての保存的な療法、痛みの軽減や足の負担を減らすことを目的としています。
(1)幼小児では、底が柔らかくトー部は趾を自由に動かすことが出来る十分なゆとりがあるものがよい。
(2)立ち仕事が中心の女性には、ヒールの高さが3センチぐらいのものが良い。ヒールの高さが3センチぐらいのものが良い。
X線学的研究により、この程度の高さのヒールで偏平足の縦アーチを増加させる効果があることが証明されている。
(3)後足部の素材、構造がともに足をしっかり保持し、剛性の高いものが良い。中底面のシャンクの強度が弱くねじれやすいものを履くと、足が靴内で必要以上に動いてアーチ低下の原因となる。
(4)アーチサポートの挿入された荷重を分散させるものが良い。
適切な位置と高さを持ち、足の形に合ったアーチサポートがある靴が良い。